水曜日, 3月 15, 2017

恐怖の殺人植物ベスト10

植物だって相当ヤバイ、

恐怖の殺人植物ベスト10


我々の住む世界は植物で覆われてる。

植物から受ける恩恵は多く、日本では植物性だから、体にやさしいという概念が定着してしまったようだが、体にやさしくない植物だって多く存在するのはご存知の通り。麻薬の原料だって植物由来のものも多いし、タバコだって植物だ。体にかぶれを引き起こす植物もある。

今回、全く新しいレベルの致死率を持つ殺人植物をが海外サイトに特集されていた。
花を摘んだり、実を食べることで死に至らしめるだけでなく、場合によってはその植物にただ近づいただけでも死ぬ危険性がある植物すら存在するのだ。






10.スカンク・キャベッジ(ザゼンソウの一種)


北米に生育する、サトイモ科アルム属のスカンク・キャベッジは、悪臭を放つ巨大な植物だ。沼などに自生するこの植物はその葉から大きな金色、または紫がかった花が姿を現すまでは、怒ったスカンクがいるのかと勘違いする人も多い。

見た目エイリアンだが中身もエイリアンだ。スカンク・キャベッジに食べられる部分があることを発見したのはインディアンだが、それ以外の部分を大量に食べると、深刻なシュウ酸カルシウム中毒で死亡する恐れがあるという。
シュウ酸カルシウムは体の組織を損傷させる強い腐食性の毒素で、器官系を停止させることもある。花の部分を誤って食べた人によると、口と喉にひどい炎症をきたし、数時間深刻な容態になり、2日間ものを飲み込むことが困難になったそうだ。



9.キンポウゲ


キンポウゲはこのリストの中では最も可憐に見える花だ。
どこにでもある植物の一つなのだが、有害なガーデンプランツに属する。キンポウゲは、水はけが良くない土地の一画に育つ。
子どもたちの間で、これを皮膚にくっつける遊びがある。肌に接触した部分が赤い跡がつくのが面白くてやっているのだが、これは、黄色い花が出す毒素が一時的に皮膚を赤くする性質を利用したものだ。

キンポウゲは、これを食べる草食動物に重い食中毒を引き起こす。
人間が摂取すると器官系や神経系の中毒から苦しい死につながる恐れがある。
綺麗な花にはトゲがあるを地でいくような花、それがキンボウゲなのである。




8.ジャイアント・ホグウィード


ジャイアント・ホグウィードはまさに悪夢のような植物だ。
食中毒を起こす植物はたくさんあるが、ジャイアント・ホグウィードは、ほんのちょっとの皮膚に触れただけで人間に強烈なダメージを与える。

エイリアンが地球に送り込んだかのような外見を持つこの植物は、太陽と手を組んで人間を痛めつける。
ジャイアント・ホグウィードは感光性で、触れると人間の皮膚を覆うドロドロした液体を出す。
その瞬間、液体は日光に反応し、皮膚や粘膜を経て炎症や、壊死、そして広範囲にわたってありえないような紫色の病変を作る化学反応を開始する。
しかもそれは数年間続く可能性があるのだ。
さらに恐ろしいことに、その液体はほんのわずかな量でも目に触れると失明をもたらす。ジャイアント・プランツは高さ3メートルまで育ち、有毒性植物管理局では特に緊急を要する駆除対象とみなしている。ただし豚はこの植物に免疫を持っている。




7.デス・カマス


アメリカ西部のオークウッドランドのような植物群落がある地域では、球根が食用になることで知られるカマス(ユリ科の植物)が草原に明るい色の花をポツポツと咲かせる。
イヌイットなどの先住民族は、計画的な焼畑を行って積極的に畑を耕し、でんぷんの供給源としてそのじゃがいもに似た作物を生産する。

しかしその一方で食用のカマスによく似た近縁種が存在する。その近隣種はToxicoscordion venenosum といい、その名前から現存する中でも最も毒性(toxic)のある植物の一つであることがすぐに分かる。
デス・カマスはよく見れば、食用のカマスとほんの少し色が違う。そのほんの少しの区別が食するものの生死を分ける。
ごくわずかな量でも摂取すれば、臓器不全や溶血作用によって急死することになるからだ。名前にデス(Death)がつくほどの破壊力を持つデス・カマスがどのようにして発見されたのかは察しがつくとおもう。その犠牲者に黙とうをささげよう。



6.エンジェル・トランペット


壮麗な印象のエンジェル・トランペットは南アメリカ原産の木で、アトロピン、ヒヨスチアミン、そして精神を操るスコポラミンという恐ろしい3つの強力な毒を持っている。
ここで紹介している他の植物とは違って、エンジェル・トランペットはそれ自体が危険というわけではなく、むしろ人間が手にする生物兵器だといえる。

この植物は2007年に"Colombian Devil’s Breath"というドキュメンタリー番組で取り上げられた。
その内容はある犯罪組織のメンバーが、この美しい植物からスコポラミンを精製して、犠牲者を文字通りのゾンビに変えるために使うというものだ。

この"催眠ハーブ"の葉は、被害者を"意識は完全にあるが、自分たちの行動に対する自覚が無い"状態にさせる。
その番組にはスコポラミンによる犯罪の恐ろしい話が数多く含まれており、中でもゾッとする話の一つにスコポラミンの粉を顔に投げ付けられたある男が、自宅のアパートの中にあるすべてのものをテキパキと強盗達の車に詰め込んで部屋を空っぽにしたという話がある。また、すすんで実験の被験者になった人々は、不安定な精神状態の中で自らの身体を痛めつけて重傷を負ったそうだ。



5.ヒマラヤン・ブラックベリー


ヒマラヤン・ブラックベリーは関わりたくない植物のうちの一つだ。
大型のツツジに似ているこの植物がたった一株あるだけで、陰険な切り裂き魔が半エーカーの地面を覆うことになる。一般的なブラックベリーとは異なり、それぞれの茎は直径約5cmにもなり、サメの歯のように伸びる約2.5cmの長いトゲで覆われている。
キイチゴ類のトゲで引っかき傷ができるときがあるが、ヒマラヤン・ブラックベリーに遭遇すると間違いなく救急病院に行くことになるだろう。

これといった害がなさそうに見える草木の中によろけて突っ込んだ際にできた切り傷が、重篤な目の外傷や傷ついた静動脈からの出血などを招く恐れがある。
そしてこの有害なトゲがはびこる峡谷を登山者が訪れるせいで事故が多数起きている。
体を厳重に保護できる衣類と、粉砕防止のゴーグルは危険物管理者たちのお気に入りの装備だ。そのトゲのついた茎は絡み合うように張力を受けているので、人などが妨害すると跳ね返ってくるからだ。


4.ギンピ-ギンピ


オーストラリアのギンピ-ギンピは、トゲのある樹木の中で最も苦痛を与える木だ。
ギンピ-ギンピが与える激しい痛みは"酸をスプレーされたようだ"といわれていて、その苦痛から自殺に追いやられた患者もいる。
最も痛ましい事例は、低木の茂みの中で誤ってこの植物の葉をトイレットペーパー代わりに使った後、銃で自殺した男性の話だ。

この非常に恐ろしい木は、あらゆる毒の中でも最も持続性のある毒を持っていて、刺された後2年間以上も焼けつくような痛みが続く恐れがある。これは接触した部分に送り込まれた毒針に毒が残るためだといわれている。
ある研究者はその毒が20年以上も留まり続けること発見した。
健康な人であってもアナフィラキシー・ショックが誘発されるかもしれないという理由から、オーストラリアの森林局はこの植物がはびこっている場所にいる伐採作業員に、最高グレードの危険物用防御服の着用を義務付けている。



3.ニュージーランドのイラクサ 


ニュージーランド固有種のイラクサは、"近づいた人をさらっと殺してしまう"植物の1つだ。
このモンスタープランツは、一般的なトゲのあるイラクサの"巨大かつ極めて強力な毒を持つ樹木バージョン"で、大きいものだと高さ4.5メートルにもなる。うまくカモフラージュしたこの植物は、神経毒を送り込む巨大なトゲを持ち、ほんのわずかな接触で死に至る恐れを招く。

悲惨な例として、あるニュージーランドのハンターがこの恐ろしいイラクサに接触した後に、強烈な毒の影響から神経系統の崩壊を引き起こし亡くなった、という事故もあったそうだ。また、即座に死に至らなかった場合でも、命に関わるような多発精神系障害や、時間と共に神経経路の退化的な衰弱が起きる恐れがある。




2.ローレルジンチョウゲ


小さくて光沢のある葉を持つ控えめな感じに見えるローレルジンチョウゲだが、実はかなりの曲者だ。
ローレルに非常に近い種だが、この樹木っぽい小ぶりの低木は、植物界の中でも非常に恐ろしい死をもたらす草木の一つである。

強力な殺生物剤を含有するローレルジンチョウゲをうっかり切ったり摘み取ったりすると、水ぶくれや炎症を引き起こす。そしてこの植物は、内服すると大惨事を引き起こす。
興味深いことに、いくつかの部族は重度の感染者への"最後の手段"としてローレルジンチョウゲを処方していたが、きっとその治療は元々の病状を治すどころかもっとひどい容態にしただろう。ちなみに野生のアオカワラヒワはこの植物を平気で食べることができる。




1.レッドタイド・アルジー



赤潮(レッドタイド)とは地球の沿岸部に現れる恐ろしい現象だ。
年に何度か不可解な栄養分が流入した後に、Algera pelagiusという名で知られる無数の小さな海藻が繁殖し、海水が赤褐色に変わる。それは気温の変化も関係しているようだ。

この藻類には非常に強い神経毒があり、貝類に素早く吸収される。この毒は致死率が高く急速に手足を麻痺させる恐れがあり、さらに悪いことにその麻痺は汚染された貝類を通じて呼吸器系まで冒される。

赤潮は聖書の中でも海水が血の色に変わるものとみなされていて、探検家のジョージ・バンクーバーがカナダ西部を航海した際に、乗組員の一人が亡くなった原因だったと記録されている。
国や地方は"麻痺性貝毒"の恐れがあるとして海産物の収穫を停止するときがある。
また人間への被害に加え、浜辺全体が有毒の藻類にさらされた海鳥やカモ達の死骸で覆われていたこともある。
赤潮は、最近取り上げられる動物の不可解な死の数々を解明する手がかりになるかもしれない。



おまけ:ゲルセミウム・エレガンス



コメント欄で植物班の推し植物だったのが、ゲルセミウム科のつる性常緑低木、ゲルセミウム・エレガンス。エレガンスという名前がついているだけあって、その可憐な黄色い花はとってもノーブル。
にもかかわらず、世界最強の植物毒を持つ殺人植物と言われている。
この植物は、ゲルセミン、コウミン、ゲルセミシン、ゲルセヴェリン、ゲルセジン、フマンテニリンなどのアルカロイド有機化合物をたっぷり含んでいる。毒物の総合商社だ。
もっとも毒の強い部位は若芽であるが、どの部分にも毒が含まれており、どこを食べたかによって中毒症状の出る速さが違ってくる。

ゲルセミウム・エレガンスを食べると、毒が延髄の呼吸中枢を麻痺させ呼吸困難に陥る。喉が焼けるように痛くなり、激しい嘔吐、腹痛に襲われ、瞳孔が散大、全身が痙攣し、昏迷し、この世のありとあらゆる苦しみを体全部で味わいながらあの世との距離がどんどん縮まっていくのだ。



















via:10 Weird And Truly Terrifying Plants 原文翻訳:R

http://karapaia.com/archives/52131578.html