水曜日, 2月 24, 2016

「ワトソン」空気読む

IBMの人工知能Watson、入力文章から相手感情を分析し 「空気を読んで」音声返答。

 


IBM の人工知能(AI)による 対話型意思決定支援システム「Watson」が、システムアップデートにより話し相手の感情を意識した音声返答表現を身につけました。
乱暴に言えば「空気を読めるようになった」ということ。

人工知能 Watson は2015年夏、文章から人の感情を読み取る事が可能な「Tone Analyzer」を手に入れ、文章の組み立てかたなどからそれを書いた相手の感情がプラスなのか、またはマイナスなのか、はたまた怒りなのかを分析、更に細かく喜び、楽観、満足、感動、幸せ、不安、嫌悪、失望、罪悪感、拒絶、屈辱、いら立ち、敵意、攻撃、苦痛、不満、激怒などにまで分類することができました。

今回のアップデートはこの Tone Analyzer に関連するもので、入力された文章に対して音声で返答する際に、相手の感情にあわせて声のトーンを変化させることが可能となります。たとえば、入力された文が怒りの感情を示しているなら申しわけなさそうに、悲しんでいるなら同情的に、そして明るいなら共に明るくといった具合。

もちろん、これは返答のしかたにニュアンスを加えたというレベルで、人工知能そのものが感情を持ったわけではありません。それでも、搭載されて間もない画像認識エンジンとともにこの音声表現もしっかりと鍛えあげられていくことになりそうです。
Watson だけでなく現実世界で そこら中のコンピューターが人間と自然な会話をするようになるのはいつごろか、いまから待ち遠しくも思えます。

 

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IBMの「ワトソン」 文章から人の感情も判別

2015/7/23


米IBMの研究者は人工知能(AI)を搭載した高性能コンピューター「ワトソン」を活用し、メッセージを読んでそのトーンを判断できるアプリケーションソフト「IBMワトソン・トーン・アナライザー」を開発した。これは人間であれば自然にできる作業だが、コンピューターの場合には通常のタスクよりもはるかに高い知能が必要となる。 

IBMの人工知能「ワトソン」

「喜び」や「怒り」を分析


IBMワトソン・ユーザー・テクノロジーズの著名なエンジニアで「マスター・インベンター(達人発明家)」の称号を持つラマ・アッキラージュ氏は「コンピューターはメッセージで伝えられたトーンを正確かつ自動的に見抜くことができるのか。文章によるコミュニケーションでトーンを評価し、改善するお手伝いをするのは、人工知能と認知科学の分野における興味深い挑戦だ。われわれはIBMワトソンで、この問いに答え始めている」とブログに投稿した。
これは背後に人がいるとしか思えない話だ。もっとも、ベンチャービートは2013年に、IBMの研究者がどうやって200件のツイートで人間の性格を解読できたかという記事を書いている。


アッキラージュ氏によると、トーンは見過ごされたり、望ましくなかったり、書き手がうまく伝えきれていなかったりする場合もあるという。
 
 同氏は「実験版の提供を開始したIBMワトソン・トーン・アナライザーは、文章によるコミュニケーションのトーンの評価・改善を支援するサービスだ。この 最新のサービスを追加した(ワトソンの開発者向けサービス)『ワトソン・デベロッパー・クラウド』のAPIとソフトウエア開発キット(SDK)は、(IBMが提供するPaaS)ブルーミックスで入手できる」と述べている。


この技術はワトソンの「パーソナリティー・インサイト(性格分析)」で使われている言語分析と似ている。トーン・アナライザーは与えられた文章を分析し、その文章に反映された感情的、社会的、書き方のトーンについて洞察する。こうした洞察は個人や仕事でのコミュニケーション、セルフブランディング、市場調査、広報マネジメント、問い合わせ先の自動音声応答システムの管理など多くの目的に使えるとアッキラージュ氏は話す。


ワトソンを使って文章の単語別にトーンを分析する

感情的トーンの目立った要素には明るさ、マイナスの感情、怒りがある。


アッキラージュ氏は「明るさは喜び、楽観、満足、感動、幸せなどプラスの感情を表す。マイナスの感情は不安、嫌悪、失望、罪悪感、拒絶、屈辱などを含む。怒りはいら立ち、敵意、攻撃、苦痛、不満、激怒など、強く激しいマイナスの感情の一種だ」と説明した。



書いた人の性格も理解


ワトソンは開放性、同調性、誠実さなど社会的なトーンも理解できる。


アッキラージュ氏は「開放性とは様々な活動に対してどれほど開放的かを表し、同調性は他人を思いやって協力する傾向、誠実さは首尾一貫し、思慮深く振る舞 う傾向を指す。われわれはこの3つの特徴を使い、文章に反映された書き手の開放性、同調性、誠実さを例証する」と述べた。

ワトソンは書き方のトーンにも対応できる。


アッキラージュ氏は「書き方のトーンは書き手の文章がどれほど分析的で、自信に満ち、ためらいがちかについてフィードバックを提供する。分析的なトーンは 書き手の物事に対する論拠と分析的な態度を示す。自信に満ちているトーンは個人が何かに対してどれほど確信があるかを示す。ためらいがちなトーンは抑制的 な態度を表している」と話した。

(「ベンチャー・ビート」より)





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