木曜日, 7月 31, 2014

TH500RP|フォステクス


フォステクスから平面駆動型ヘッドホンTH500RP、7万8000円で8月下旬発売。



 
フォスター電機の社内カンパニー フォステクス が、平面駆動型ヘッドホン TH500RP を8月下旬に発売します。特徴はその名のとおり、平面の振動板を駆動して音を出すところ。デザインは1974年に発売したフォステクスブランド初の製品 TH50 のイメージを引き継いだものとなっています。
一般的なダイナミック型のヘッドホンはドーム状の振動板を中心から駆動させるため、全体が均一に振動せず、一定の周波数において歪みが発生しやすいとされます。これに対し、平面駆動型ヘッドホンにはいくつかの方式があるものの、いずれも平らな振動板を全面で駆動するため、音の歪みが少なく聴き疲れしにくいと言われます。
T500RP は大柄なハウジングを持ちますが、アルミニウムやマグネシウム素材を使うことで質感を維持しつつ、約375gと軽く仕上げられています。振動板は高耐熱ポリイミドをベースに銅箔エッチングを施したものを採用。バッフル板には共振の低減と中低音の再現性が良いという高比重樹脂を使っています。

再生周波数帯域は20Hz~30kHz、感度は93dB/mW、インピーダンスは48Ω。最大入力は3000mW。長さ3mのケーブルは日立金属製の純銅素材「HiFC」を採用。標準タイプのプラグを備えます。また、イヤーパッドには長時間使用しても快適さを損なわないソフトレザー長の素材を使用しています。

発売時期は8月上旬としていたのが変更され、8月下旬になりました。税抜価格は7万4000円。



平面駆動型ヘッドホンには歪みの少なさやレスポンスの良さなど多数の利点がありますが、ダイナミック型に比べ能率が低いという問題があります。ウォークマンや iPod といった携帯型プレーヤーではパワーが足りず駆動しきれないことから、ヘッドホン全体のなかでは長らくマイナーな存在となっていました。

しかし、最近はヘッドホンアンプが多数発売され、大手メーカーが相次いでポータブルヘッドホンアンプを開発するなど、インピーダンスの高いヘッドホンを利用できる場が拡大したこともあり、平面駆動型ヘッドホンが再び脚光を浴びつつあるようです。

なお、TH500RP のパンチメタル部分に大きく「Fostex」ロゴがプリントされるという噂が一部で聞かれましたが、写真を見る限りでは現実とはならなかった模様。胸を撫で下ろした人も多いのではないでしょうか。