水曜日, 7月 09, 2014

Earin、耳栓サイズの左右独立完全ワイヤレスイヤホン、バランスドアーマチュア式ドライバやaptX採用


耳栓サイズの左右独立完全ワイヤレスイヤホンEarin、バランスドアーマチュア式ドライバやaptX採用




左右をつなぐケーブルもない完全ワイヤレス ステレオヘッドホン(イヤホン) Earin が、Kickstarterで資金調達&予約キャンペーンを開始しました。

「世界最小のワイヤレスイヤホン」をうたう Earin は、片方の重さ約5g・直径14mmという超小型のBluetoothワイヤレスイヤホン。

左右独立の小型軽量設計に加えて、ドライバには電力効率が高く解像感に優れるバランスドアーマチュア式を、Bluetoothコーデックには低遅延高音質のaptXを採用することや、カプセルと称する小さな筒状の収納ケースが充電器を兼ねるデザインも特徴です。







Earin (イヤリン)を開発するのは、元ノキアやソニーエリクソンの技術者が設立したスウェーデンの同名スタートアップ。一般的なワイヤレスイヤホンでは、無線といっても再生機器とのあいだにケーブルがないだけで途中にレシーバがあったり、左右のユニットはケーブルでつながっていたりしますが、Earin では片方がプレーヤーからの受信ともう片方への送信を兼ねることで、Bluetoothでありながら左右独立設計を実現しています。



またドライバには、高級なイヤホンで多く使われるバランスドアーマチュア(BA)式を採用。BA式はダイナミック式に対してサイズや電力効率に優れるため、BAドライバの採用が Earinの実現には不可欠な要素だったとされています。

本体部の直径 約14mm・長さ約20mm・重さ約5gという小型軽量設計で気になるバッテリー駆動時間については、連続再生で2.5時間から3時間。

やはり短い駆動時間ですが、円筒状の持ち運びケース「カプセル」もバッテリーを内蔵して充電器を兼ねており、収納すれば満充電してさらに2.5時間~3時間再生できます。カプセルの重量は約25g。カプセル側バッテリー(と中身のEarin)の充電は、カプセルのマイクロUSB端子を使用する仕組み。


開発者いわく、Earin は2013年から開発を始め、現在は完全に稼働するプロトタイプが完成した段階。またすでにサプライチェーンの確保やEMSの選定までを済ませており、クラウドファンディングサービスの Kickstarter で量産に必要な資金を調達できしだい、まずは出資者への見返りとして量産を開始する計画です。

Kickstarter での出資メニューは、Earinひとつ(左右ワンセット)が限定500口のスーパー先着割引きで79ポンド(約1万3600円)。こちらは開始早々に売れ切れ、17万9000ポンドの調達目標も早々に達成しています。限定2000口の先着割引きではひとつ99ポンド(約1万7000円)。こちらは執筆時点ならばまだ残っています。限定台数ではない通常の出資額では119ポンドでEarinひとつ。

いずれも購入予約ではなく、順調に量産計画が成功した場合に届くボーナス扱いです。計画が問題なく進めば、出資者には2015年の1月から Earin の出荷が始まる見込み。Kickstarterキャンペーンが終わった後の市販価格は159ポンド(約2万7500円)になる予定。

(参考:6年前の2008年には、ゼンハイザーが左右独立型ワイヤレスイヤホン Sennheiser MX-W1を発表しています。MX W1はBluetoothではなく Kleer オーディオを使い、プレーヤ側にKleer対応送信機が必要な製品でした。)