金曜日, 11月 01, 2013

「幸せを感じやすい脳」を作る方法


世の中がますます便利になる一方で、現代人が抱えるストレスや不安が増大しているという指摘があります。快適になるほど人は幸せを感じにくくなるということを踏まえて、より幸せを感じられるように脳をトレーニングする方法が考案されています。

How to Build a Happier Brain - Julie Beck - The Atlantic
http://www.theatlantic.com/health/archive/2013/10/how-to-build-a-happier-brain/280752/

脳には、良いことよりも悪いことの方が記憶に残りやすいという「negativity bias」と呼ばれる特徴があります。そのため、技術の進歩によって生活がより豊かにそしてより快適になっているにもかかわらず、人はストレス、不安、満たされない感じ、孤独感を抱えるようになっています。

神経心理学者のリック・ハッソン博士は、著書「Hardwiring Happiness」の中で、ポジティブ(肯定的)な体験をしたときに、それをしっかりと認識することで、脳を鍛え頭の中を支配するネガティブ(否定的)な考えを払拭できると記しています。

ハッソン博士の推奨するこの脳トレは「Taking in the good(良さをかみしめること)」という思想が基礎にあります。それは、日常生活で経験するさまざまな良いこと、ポジティブな体験をしっかりと意識する ことで脳に染みこませるという方法です。良いことをしっかりとかみしめる時間は、10秒、20秒、30秒という短いものでもかまわないということです。




脳科学には「共に活動するニューロン(神経細胞)は、共につながりを持つ」という格言が古くからあり、これは繰り返される思考パターンは神経細胞を形作るというものです。思考することで既存のシナプスが刺激されたり新しいシナプスが作られたりすることで神経細胞は生み出されるのです。

しかし、ここで問題となるのが脳の持つnegativity biasという特性です。人の脳は、ポジティブなことよりもネガティブなことに焦点を当てやすいため、ネガティブな体験から神経細胞が作られやすい傾向に あります。痛みからはすぐ学習するというのは体感的に理解できるところであり、脳は、相対的にみて、肯定的な体験から神経細胞を作るのが苦手なのです。

ハッソン博士は、脳の持つ特性上、ポジティブな思考を繰り返しイメージすることは意識的に行わないと、脳に染みこまず頭にのこらないとします。日々の生活 には、必ず良いことや素晴らしい体験があるはずであり、それに出会ったときに、しっかりと意識することで脳はポジティブな体験をうまく消化することができるそうです。



なお、「良さをかみしめる」思考は、いわゆるポジティブシンキング(プラス思考)とは異なるとハッソン博士は言います。物事を肯定的な方向に傾斜した考え方を行うポジティブシンキングは、ともすればネガティブな情報に目を背けることを意 味します。ハッソン博士は、「ポジティブシンキングを自称する多くの友人がいますが、彼らはみなその表向きの明るさとは裏腹に、恐がりで怒りっぽくて悲し みやすく落ち込みやすく傷つきやすく孤独を感じやすいように見えます。私の薦める思考は、全貌を見ることが前提です。現実世界はモザイク状でポジティブなタイルもあればネガティブなタイルもあります。その両方を意識した上で、よりポジティブなタイルを慎重に選び取るべきなのです」と語ります。つまり、ネガ ティブなことにも向き合った上で、ポジティブな情報を意識することが「良さをかみしめる」思考であるということです。


そもそも人がnegativity biasを持つようになったのは進化の過程で生存競争にさらされたことが原因です。太古の世界では、人は捕食者や自然災害などの切迫した脅威と隣り合わせ で生活していました。十分な食料、安心できる避難場所、異性との交流などのポジティブなものは確かにありがたいものですが、それはたとえ今日得られなくても明日得られるものです。しかし、もし今日、捕食者や自然災害を避けられなければ明日はやってきません。このため、人は悪い情報を良い情報以上に記憶する ように脳を進化させたというわけです。

また、ポジティブな事柄は、短期間のバッファ(短期記憶)から長期間の貯蔵(長期記憶) に変換されることで記憶に残るというメカニズムをたどります。短期記憶が長期記憶に変換されるためには、情報がより長い時間脳に保持される必要がありま す。しかし、日常で起こる大半の良いことは、特に意識されることなく受け流されてしまっています。外を見ればきれいな花が咲き、子どもが楽しそうに笑って います。しかしそれは脳に記憶として残ることはまれです。ポジティブなことは、意識しなければ脳に残ることはないのです。

ハッソン博士は、日々の生活で通り過ぎていくポジティブなことの中でも特に「良さをかみしめる」べき要素として、「安心感」「満足感」「きずな」 の3つを挙げています。「安心感」をかみしめることで、人は仕事や生活の状況が困難であってもまっすぐに向き合えるようになります。また、「満足感」をか みしめることで、喪失、妨害、失望といった問題に対応できるようになります。そして、「きずな」をかみしめることで協調性、親切心、慈愛の精神が養えるよ うになり、たとえ誰かに拒絶されたり、自分の価値を否定されたり、見放されたりしたときでもうまく対処できるようになるということです。




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